【できる経営者】ビジネスで成功する秘訣はバランス思考

人間に限らず生物は、危険かもしれないことを察知し避けるように、プログラムされています。それは生命維持のために必要な防衛本能です。

 

このネガティブ思考のおかげで、命を守り、子孫を繁栄させてきました。ですからネガティブ思考は大事なんです。しかし、ネガティブ思考が行き過ぎると、不安や心配事が大きくなったり、情緒が不安定になったり、ストレスを抱えやすくなったります。

 

その結果、新しいことにチャレンジできなくなります。チャレンジしなければ、さらなる進歩はありません。ネガティブ思考は大事ですが、行き過ぎてはいけません。

 

ビジネスにおいても、『最悪を想定しそれに準備しろ!』とよく言われています。そうすることによって、不測の事態を乗り越えて、成功したビジネスがたくさんあります。

 

経営者やトップアスリートにはネガティブ思考の方が多いのも事実です。すなわち、成功者は、ネガティブ思考を取り扱うことが非常に上手なんです。

今回は、”ビジネスで成功する秘訣はバランス思考”をテーマに話をします。今回の話では、

 

・ポジティブ思考の方がいい研究結果
・ネガティブ思考がいいという研究結果
・バランス思考の考え方

 

について話をします。

 

これらを知ることで、ポジティブ思考のいいところ、またネガティブ思考のいいところがわかるでしょう。

 

そしてこれらをどのようにバランスよく使い分ければいいかが理解でき、きっと”恐れることなくチャレンジし確実に成果を出す”思考ができるようになります。

もくじ

ポジティブ思考の方がいい研究結果

マーチン・セリグマン教授は、ものごとを楽観的にとらえるか悲観的にとらえるかによって仕事の成績に差が出ることを明らかにしました。

 

教授らは生命保険会社の営業員を対象に、ポジティブ思考とネガティブ思考で営業員の成績に違いがあるかどうかを調べました。

 

1年目では、ポジティブ思考が強い営業員の成績は、ネガティブ思考が強い営業員のそれに比べて29 %高く、2年目では、ポジティブ思考の営業員の成績は、ネガティブ思考の営業員のそれの130%高いという結果が出ました。

 

また離職率について調査した結果では、入社後2年間仕事を継続した者のうち67%はポジティブ思考だったのに対して、2年以内に離職した者の59%はネガティブ思考だったそうです。

 

すなわち、ポジティブ思考かネガティブ思考かの違いで、販売成績や離職率に大きな差を生み出すという結果を導き出しました。

ネガティブ思考がいいという研究結果

心理学者のガブリエル・エッティンゲン博士は、ネガティブ思考の方がいいという研究結果を発表しました。

 

ダイエットに関する実験で、プログラムに参加している女性に質問紙調査をおこないました。結果は、『自分は成功する自信がある』と答えた女性のほうが、そうでない女性と比べて、平均約12kgも多く減量に成功しました。

 

こちらではポジティブ思考がいいという結果でしたが、『そうはいっても簡単ではない』と悲観的に考えた女性の方が、『容易に成功できる』と楽観的に答えた女性よりも、平均約11kgも多く減量できたという結果が得られたのだそうのです。

 

この現象は、高齢者のリハビリや就活や婚活でも同様の結果が見られたそうです。

バランス思考の考え方

上記の2つの研究結果から見えてくるものが、一体何か?、わかったでしょうか?

 

ガブリエル・エッティンゲン博士の研究結果がその答えを表しています。『成功する自信がある』と答えたほうが成功確率が上がりました。『成功する自信があるがそうは言っても簡単ではない』と考えた人は、さらに成功率をあげたんです。

 

すなわち、前に進めるためにはポジティブ思考が大事。しかし、それにあぐらをかき過信してはダメ。常に冷静に進めていくことが、もっと大事だということです。

京セラの創業者である稲盛和夫氏は、

 

楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する

 

と言いました。

 

パナソニック創業者の松下幸之助氏も、

 

一方はこれで十分だと考えるが、 もう一方は まだ足りないかもしれないと考える。 そうしたいわば紙一枚の差が、 大きな成果の違いを生む

 

と言ってます。

 

人は新しいことを始めるときは悲観的に考えてしまい、行動できなくなってしまうことが多々あります。しかし、それでは道は開けません。動かなければ何も始まりません。

 

最初の一歩が次の行動につながります。『なんとかなるさ』と楽観的に考え勇気を出して一歩を踏みだす。

 

やりながらその一方で、『何かがあるかもしれない』という気持ちを心の片隅において、自信に溺れることなく、謙虚にコツコツと前に進むことが大事なのだということです。

 

ガブリエル・エッティンゲン博士の研究によって体系化された目標達成を円滑にするプロセスの法則(WOOPの法則)といものがあります。参考になると思いますので、ご興味のある方は読んでみてください。

 

まとめ

今回は、”ビジネスで成功する秘訣はバランス思考”をテーマに、

 

・ポジティブ思考の方がいい研究結果
・ネガティブ思考がいいという研究結果
・バランス思考の考え方

 

について話をしました。

 

今回の話をまとめると、前に進めるためにはポジティブ思考が大事。しかしそれにあぐらをかき過信してはダメ。ネガティブ思考を持って、冷静に、かつ着実に進めていくことが大事だということでした。

 

ポジティブ思考とネガティブ思考をどのように、バランスよく使い分ければいいかが理解できたと思います。

これできっと、”恐れることなくチャレンジし、確実に成果を出す”思考ができるようになります。

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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))

職業  :経営コンサルタント

業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル

活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)

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