【上場準備】上場準備に入る前に考えること3/4
もくじ
上場準備に入る前に考えること3/4
前回の話では、”上場って難しいものなのか?”をテーマに、
・株式を並べる市場はいくつあるの?
・市場で扱う株式が違う
・上場は確かにたいへん
を解説しました。
前回の話を振り返ると、日本には、東京、札幌、名古屋、福岡、の4つの証券取引所があり、株式市場は、合計11個あることを説明しました。
適切な市場を選べば、公序良俗に反する事業を行なっている会社でなければ、どんな会社でも上場のチャンスはあリますが、ある一定の基準はクリアしなければならず、上場というものを正しく知って正しく恐れることが大事だ、ということをお伝えいたしました。
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前回の話できっと、上場に対するハードルが下がったと思いますが、『当社も上場できるかもしれない』と感じた経営者も多いと思います。それと同時に『でもいったい、上場してどんないいことがあるの?』と疑問に思ったかもしれません。
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今回は、上場準備に入る前に考えること3/4として、”上場するとどんないいことがあるの?”をテーマに話をします。今回の話では、
・上場したらいいことあるよ
・上場したら困ることもあるよ
・上場は経営者の考え次第
を順番に解説していきます。
これらの3つを理解することで、上場のメリットとデメリットが理解できます。上場というものをさらにより深く理解できるようになるでしょう。
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上場したらいいことあるよ
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上場するための基準をクリアするのはたいへんですが、その基準をクリアすることによって、得られるメリットがあります。
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お金ががっぽり入ってくる
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上場する会社は、上場時に新株発行を行います。すなわち上場すると同時に、ニューマネーを会社に入れることができます。
上場を起点に、ビジネスを大きく広げていく会社も少なくありません。
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また、上場時の株価は、上場前の株価よりも高く設定するので、上場前後の差額で利益を得ることができます。
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上場前から株式を持っている創業者や役員や社員は、一部の株を売却することで、利益を得ることができます。売却する株式数にもよりますが、数百万円、数千万円以上もの利益を手にする人も少なくありません。
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めちゃくちゃ信用されるようになる
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上場するための準備段階で、法令順守や内部統制、コーポレート・ガバナンスといった、不正を防ぐ仕組みが社内にでき上がります。
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また、上場している間はずっと、財務状況や業績は世間に公表されるので、会社の成績がガラス張り状態になります。その結果、社会的信用力が上がるんです。
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上場会社というだけで、取引や採用や融資などの会社運営が非常にやりやすくなります。
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上場したら困ることもあるよ
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上場していいことばかりではありません。当然ですが、デメリットもあります。
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いろいろ面倒くさくなる
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上場前は、株主が少数なので、スピーディーに、会社の経営方針を決められますが、上場すると株主が非常に多くなり、説明の手間が増えるため、機動性が損なわれるようになります。
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また、自社の業績や経営に関わる情報を整理して、投資家や株主に、適時開示しなければなりません。会社にとって不都合な事実も、公にする必要が出てきます。
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さらには、上場のための、ガバナンス体制などの整備は、従来業務とは別に、やらなければならない業務です。上場を続けている期間も、体制の維持管理をしなければならず、業務負荷が相当増えます。相当な時間と労力を割かなければならないんです。
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お金がかなりかかる
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上場にかかる費用は、上場審査手数料の他、引受手数料、監査報酬、印刷会社への支払いなど多岐にわたります。上場準備をサポートしてくれる外部専門家など必要な費用を含めると、会社の規模や上場による調達資金の額にもよりますが、数億円以上という大きな費用が必要になります。
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さらには、上場後も、年間上場料や監査報酬、株主名簿管理料などの支払いは続き、更に内部管理体制強化や株主総会運営コストも発生し、比較的規模の小さい中堅会社でも、上場維持のために、年間1億円ほどかかると言われています。
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上場は経営者の考え次第
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上記で、メリットとデメリットを解説しました。
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デメリットでは、いろいろと面倒なことが増え、時間と労力を割かないといけませんが、社会的信用を維持するためには、必要なことだとも言えます。
また、上場するための費用や上場を維持するための費用はかかりますが、社会的信用を買っているためだと考えると、必ずしも無駄というわけでもなさそうです。
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メリットを優先して上場する。あるいは、デメリットを考慮して上場しない。どちらが正しいということはありません。経営者自身が、メリットとデメリットを正しく、理解してしっかり考えることが大切です。
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まとめ
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今回は、上場準備に入る前に考えること3/4として、”上場するとどんないいことがあるの?”をテーマに、
・上場したらいいことあるよ
・上場したら困ることもあるよ
・上場は経営者の考え次第
を解説しました。
今回の話をまとめると、上場していいことは、
・お金ががっぽり入ってくる
・めちゃくちゃ信用されるようになる
ことです。そして上場して困ることは、
・いろいろ面倒くさくなる
・お金がかなりかかる
ことです。
メリットを優先して上場する。あるいは、デメリットを考慮して上場しない。どちらが正しいということはありません。経営者自身が、メリットとデメリットを正しく、理解してしっかり考えることが大切です。
これらを理解することで、上場のメリットとデメリットが理解できたでしょう。上場というものをさらに深く理解できるようになったと思います。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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