【上場準備】上場準備に入る前に考えること4/4
もくじ
上場準備に入る前に考えること4/4
前回の話では、”上場するとどんないいことがあるのか?”をテーマに、
・上場したらいいことあるよ
・上場したら困ることもあるよ
・上場は経営者の考え次第
を解説しました。前回の話を振り返ると、上場していいことは、
・お金ががっぽり入ってくる
・めちゃくちゃ信用されるようになる
ことでした。また上場して困ることは、
・いろいろ面倒くさくなる
・お金がかなりかかる
ことでした。
メリットを優先して上場する、あるいは、デメリットを考慮して上場しない、どちらが正しいということはなく、経営者自身が、メリットとデメリットを正しく理解して、しっかり考えることが大切なんだ、ということをお話しました。
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前回の話で、上場のメリットとデメリットを正しく理解できたと思います。上場というものがよりわかったと思います。
『じゃあ我が社も上場を目指してみようかな..いや待てよ。どう判断すればいいんだ?わからない』と思った経営者も多いのではないでしょうか?
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今回は、上場準備に入る前に考えること4/4として、”我が社は上場すべきか?を考える”をテーマに話をします。今回の話では、
・なぜ上場したいと思うのか?
・なぜ上場したくないと思うのか?
・我が社は上場するべきか?
・こんな経営者は気をつけた方がいい
を順番に解説していきます。これらを理解することで、自社が上場を目指すべきかどうか、迷うことなく、判断することができると思いますよ。
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なぜ上場したいと思うのか?
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メリットはいくつもあります。その中でも最も”上場をしたいと思う”一つを解説します。
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上場をしたら、会社にお金ががっぽり入ってきて、これまでやれなかったことができるようになります。また、信用力がアップし、取引できなかった会社と取引ができるようになります。いっきに会社を大きく成長させることも可能になるんです。
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上場するために、社内整備をし、監査法人や主幹事証券などのサポートを受け、多くの時間とお金と人材などを投入しますが、これらにかかる費用を超える収益が得られれば、なんの問題ありません。
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『早く会社を大きくしたい』これが上場に対する経営者のモチベーションになります。
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なぜ上場したくないと思うのか?
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デメリットもまたいくつもあります。その中で最も”上場をしたくない”と思わせることについて話をします。
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上場すると、経営の自由度が下がります。決断スピードが鈍ります。思い切ったチャレンジをすることが難しくなります。
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株主の声を無視して、強引な経営をしていると、社長を退任させられるかもしれません。あるいは、会社が乗っ取られることもあるかもしれません。
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多くの時間とお金と人材を投入して、やっと上場したのに、会社を手放すことになっては、何のためにこれまで頑張ってきたのか?わからなくなります。
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『やりたいように経営がしたい』こんな気持ちが強いなら、上場のために放出する時間とお金と人材は、無駄に感じるかもしれません。
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我が社は上場するべきか?
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優等生な言い方をすると、メリットよりデメリットの方が勝るなら、上場を目指すことを止め、デメリットよりもメリットが勝るなら、上場を目指すべき、ですが、『そんなことはわかってる』と言われそうす。
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なので、”これだけ考えればいい”と視点で言うと、上記で書いた通りなんですが、他人に、株主に、経営についていろいろ口を出されたくない気持ちが強いなら、上場はやめておいたほうがいいでしょう。
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株主たちに何かと言われるかもしれないけど、そんなことよりも、会社を短期間で成長させたいと思うなら、絶対に、上場を目指すべきです。
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その他のメリットやデメリットは取るに足りませんので、この一点だけで考えたら、スッキリ判断ができると思います。
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こんな経営者は気をつけた方がいい
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『早く会社を大きくしたい』のか?『やりたいように経営がしたい』のか?で、上場を目指すべきかどうかを判断すればいいのですが、気をつけたほうがいいことが2つありますので、ここに挙げておきます。
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創業者利益を優先すること
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上場すると、会社にもお金が入ってきますが、創業者も一部の株式を手放すことによって、がっぽりお金が入ってきます。
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一瞬にして、億万長者になることだってあります。フェラーリに乗れます。タワーマンションに住めます。頻繁に海外旅行を楽しめます。夢のような生活ができるようになります。
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憧れますよね。
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しかし、そこには危険が潜んでいます。創業者利益を優先する経営者に、悪魔が囁きます。『少々の無理をして(不正して)でも、上場を果たしたい』
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そのようなことを考える創業者を、社員が、株主が、社会が許しません。期待するのはいいと思いますが、これらはおまけくらいに、考えておいた方がいいんです。
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上場をゴールだと勘違いすること
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”一流大学を目指して合格した途端に、目標を失ってしまう”あるいは、”目指していた大学を不合格になって失意のどん底に陥る”。
そんなことを見たことや聞いたことはないでしょうか?
今もし、『上場することこそが我が社の目標だ』と考えているなら、冷静になって考え直してください。でなければ、前記のようになる可能性があります。決して上場をゴールしてはいけません。
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上場はあくまで、企業成長のための手段であり、通過点にすぎません。ゴールはもっと先におくことが大事です。正しいゴール設定ができていれば、迷った時に正しい判断ができます。上場時期は、見直してもいいんです。
上場がズレたとしても、ゴールにたどり着けます。多少過程を変更したところで、ゴールへの道が変わったりはしません。
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まとめ
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今回は、”我が社は上場すべきか?を考える”をテーマに、
・なぜ上場したいと思うのか?
・なぜ上場したくないと思うのか?
・我が社は上場するべきか?
・こんな経営者は気をつけた方がいい
を順番に解説しました。
今回の話をまとめると、最も上場をしたいと思わせることは、『早く会社を大きくしたい』という気持ちです。
また、最も上場をしたくないと思わせることは、『やりたいように経営がしたい』気持ちです。
どちらの気持ちが勝るのかで、判断するといいでしょう。そして、上場を目指すにあたって、気をつける点を2つ挙げると、
・創業者利益を優先すること
・上場をゴールだと勘違いすること
です。これであなたは、自社が上場を目指すべきかどうか、きっと迷うことなく、判断することができると思います。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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