【上場準備】どの株式市場で上場する?その2
前回では、”どの株式市場で上場するのか?その1”をテーマに、東京証券取引所の一般市場の新区画にフォーカスして話をしました。
前回の記事で、東京証券取引所の新区画の各市場の特徴やポイントが理解できたと思いますが、日本にはまだ他にも株式市場は存在しています。
今回は、”どの株式市場で上場するのか?その2”をテーマに、地方証券取引所と東京プロマーケットに焦点を当てて、
・地方証券取引所は地方なりの良さがある
・東京プロマーケットは新しい可能性を持っている
について話をします。
前回と今回の記事を合わせて理解いただけると、日本の株式市場が理解できると思いますので、これらをもとに、会社にあった市場を見つけてください。
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もくじ
地方証券取引所は地方なりの良さがある
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地方証券取引所は、東京証券取引所と比べると上場会社数は少ないです。取引額も小さいです。
流動性も高くなく、上場時にできる資金調達額も小さくなりがちですが、地域社会への貢献や活性化に大きな影響を与えています。
基準が東京証券取引所よりも緩い部分があり、新規上場がしやすいという特徴があります。
ユニクロやRIZAPやニトリなどは、地方取引所の上場を果たした後に、東京証券取引所で上場するという、ステップを踏むケースもあります。
また地方取引所のもう一つの特徴が単独上場です。単独上場銘柄はその証券取引所でしか売買できない株式で、地元に根づいた技術力のある企業や将来性が有望企業が多くあります。
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名古屋証券取引所
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2022年4月から新区分が始まります(記事作成時点では、名証一部、名証二部、セントレックスです)。
・ブレミア市場
・メイン市場
・ネクスト市場
2022年2月8日時点での上場会社数は277社です。第一部と第二部は、一定の実績を有した企業。セントレックスは成長が期待される企業が対象です。
新区分での上基準は以下の通りです。
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札幌証券取引所
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・本則市場
・アンビシャス
上場会社数は2022年2月6日時点で58社。地元の企業が中心です。アンビシャスが新興企業向けです。
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福岡証券取引所の株式市場
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・本則市場
・Q-Board
2022年1月31日時点で上場会社数は108社。本則市場は一定の実績を有した会社、Q-Boardは九州周辺に本店を有する企業、または九州周辺における事業実績・計画を有する企業が対象です。
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東京プロマーケットは新しい可能性を持っている
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東京証券取引所には、プライム、スタンダード、グロース以外に、もう一つの株式市場があります。それが東京プロマーケットです。東京プロマーケットは、2009年6月に開設されたばかりの新しい株式市場です。
TOKYO PRO Marketの主な特徴 - 東京証券取引所
東京プロマーケットの最大の魅力は上場のしやすさです。
名前の通り、プロ投資家しか参加できないため、それほどの資金調達は期待してはいけませんが、上場基準は、東京証券取引所の他の株式市場に比べてはるかに緩いです。
上場までにかかるコストと時間も削減できます。
東京プロマーケットでの上場コストは、年間で2~3,000万円です。マザーズなどへの上場コストは、年間で5,000万円ほどと言われていますので約半分で済みます。
さらにマザーズなどでは会計監査を最低2年しなければいけないのに対し、東京プロマーケットでは1年でOKなんです。
資金調達を主な目的にするのではなく、”東証上場企業”というステータス取得を目的とするなら、選択肢としては”アリ”です。
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また最近では、東京プロマーケットに上場した後に、ジャスダックの上場を果たす会社も出てきているので、ステップアップの一つとして考えてもいいと思います。
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まとめ
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この記事では、地方証券取引所と東京プロマーケットについて掘り下げて話をしました。
地方取引所は、東京証券取引所と比べると上場会社数は少ないし、取引額も小さいですが、地域社会への貢献や活性化を目的とする会社がいいです。
東京プロマーケットは資金調達を目的にするのではなく、”東証上場企業”というステータスを目的にする場合に有効な手段です。
また、地方証券取引所あるいは東京プロマーケットに上場を足掛かりに、東京証券取引所の他の市場へ上場するということも可能です。
前回と今回の記事で、日本の株式市場が理解できたと思いますので、これらをもとに、会社にあった市場を見つけてください。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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