【基礎知識】ストックオプションを使いこなす2/2

ストックオプション(以下SOをいう)SOとは、会社の役員や社員が、あらかじめ定められた価格で、自社株を取得できる権利のことをいいます。

 

前回は、”初めて無償SO付与する”をテーマに、

 

・実現したいことと避けたいことは何か?
・SO総数を決める
・誰に何個割当てるか?
・SO行使条件を設定する

 

について話をしました。前回の話では、

 

実現したいことと避けたいことは何か?を決め、SO総数を決めた上で、各SO発行時に、誰に何個割当てるか?を決めて、SO行使条件を新株予約権割当契約書に落とし込んで、会社と対象者の間で締結する、ということでした。

 

無償SOを初めて発行する時に、やるべきことをイメージできたと思います。

 

しかしこれらは、最低限の知っておくべき知識です。実際に、無償SOを発行してみると、見えてくる問題点がたくさんあります。

 

それら問題点をなんとか解決したいと思うようになります。

 

すべてを知り、対処することは難しいですが、ある程度は理解して、対処したいでしょう。ベンチャー企業にとって、必要なことくらいは、知っておきたいと思うでしょう。

【基礎知識】ストックオプションを使いこなす1/2

今回は、”SO応用編”をテーマに話をします。今回の話では、

 

無償SOを発行してみてわかること
有償SOを考える
信託型SOを考える

 

について話をします。これらを知ることで、SOのすべてではないですが、ベンチャー企業にとって、有効なSOのバリエーションを知ることができます。

 

これらを知ることで、きっと幅の広い成長戦略が打てるようになるでしょう。

無償SOを発行してみてわかること

 

無償SOは、税制適格要件を満たしていないと、

 

・課税税率が高い
・収益が入る前に税金を払う必要がある

 

などの不都合が生じるため、原則、税制適格要件を満たすように設計します。

 

しかし、この税制適格要件がネックとなって、SOの発行が制約されてしまい、SOを発行したいのに、発行できないなどの不都合が発生します

社外協力者に発行できない

 

税制適格要件の一つに、"付与対象者が自社か子会社の役員や社員など"というのがあります。

 

上場を目指す上では、社内メンバーだけでなく、社外協力者は不可欠です。しかし、ベンチャー企業はお金がないので、社外協力者に十分な報酬を支払えないことが起こります。

 

そんな時、SOをうまく活用できれば、積極的に社外協力者を巻き込むことができるのに、税制適格SOを発行できないんです。

 

最近では、税制適格SOの付与対象が拡大していますが、国家資格取得者や大学教授や元上場企業役員など、まだ条件が厳しく、使い勝手がよくありません。

創業者に発行できない

 

税制適格要件に、”発行済株式総数の1/3超を保有していないこと”があります。

 

創業者は、だいたいのケースで、この要件に当てはまりませんので、税制適格SOが発行できません。

 

第三者割当増資などが進んでいくと、創業者の株式保有比率は、どんどん減っていきます。創業者の株式保有比率が低くなりすぎると、経営コントロールをしづらくなります。

 

こんな時、SOが発行できれば、株式保有比率を回復できるのですが、税制適格SOは発行できないんです。

後から入社の人材がメリットを受けづらい

 

税制適格要件に、1株あたりの権利行使価額が、発行時点の株価以上であること”があります。

 

これがあるために、ベンチャ企業のステージが上がる度に、SOの権利行使価額が高くなり、売却価額との差額が小さくなるために、後から入社した人ほど、SOのメリットを享受しづらくなります。

 

後で入ってくる人材の方が優秀なメンバーが多く、上場に対する貢献度が高くなる傾向があるので、不公平感が否めなくなります。

期待した通りの活躍をしてくれない

SOは早く発行するほど、SOのメリットは大きくなりますが、付与対象者の上場への貢献度は、読みにくくなります。

期待をして、SOを発行したにもかかわらず、期待通りではなかった、ということが起こります。

そうすると、発行した会社側は非常に残念ですし、他の付与対象者からも不満が出てきます。

有償SOを考える

 

社外協力者や創業者は、税制適格SOを発行できません。彼らにSOを発行したい場合は、有償SOを考えるといいでしょう。

 

有償型SOは、付与時にお金がかかるSOです。

 

ただし、有償SOでは、SO価格を設定する必要があり、付与時にその金額を支払わなければいけません。

 

支払いが発生することから、会社側はSO価格をできるだけ小さくしたいと考えますが、これがたびたび、問題となることがあります。

 

有償SOは公正な評価額で、発行されなければなりませんので、知識を持った専門家に、算出してもらいましょう。

 

ただし、専門家への算定依頼には、50万円から100万円の費用がかかることを忘れないように。

 

費用はかかるものの、うまく使えば、社外協力者を積極的に巻き込むことができますし、また創業者の株式保有比率を維持できる非常に有効的な手段です。

 

 

信託型SOを考える

 

無償SOでは、

 

・後から入社した人材が
・メリットを受けづらい
・期待した通りの活躍をしてくれない

 

という欠点があります。それらの欠点を解消するためにできたのが、信託型SOというスキームです。

 

れは、発行時に、権利行使価額は決めるけど、誰にいくつ付与するかは決めず、

 

信託、すなわち預けておく、というものです。

 

そうすることによって、貢献度に応じてSO付与を可能とし、また後から入社した人材にも、安価なSOが付与できるようになりました。

 

ただし、信託する資金が必要で、創業者等が拠出しなければいけません。また、そのためのSO価格の設定をしなければいけませんので、専門家の力が必要です。

 

SO価格の算定には、50万円から100万円の費用がかかるのと同時に、さらに、信託会社に支払う費用が、かなり必要になります。

 

これらの費用が発生するものの、SOでよく問題になる”不公平感”をなくすいいスキームだと思いますので、検討する価値は十分になると思います。

 

まとめ

 

今回は、”SO応用編”をテーマに

 

無償SOを発行してみてわかること
有償SOを考える
信託型SOを考える

 

について話をしました。

 

今回の話をまとめると、無償SOを実際に発行してみると、

 

・社外協力者に発行できない
・創業者に発行できない
・後から入社した人材が
・メリットを受けづらい
・期待した通りの活躍をしてくれない

 

という課題が見えてきます。これらを解消する方法としては、有償SOと信託型SOがあり、SO価値を算定など、費用はかかるものの、いずれも非常に有効的な手段です。

 

これらはベンチャー企業にとって、有効なSOのバリエーションです。これできっと幅の広い成長戦略が、打てるようになるに違いありません。

 

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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))

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