【できる経営者】”退くこと”も1つの戦略である
”土俵際まで追い込まれたにも関わらず、信じられない力を発揮し、逆転勝利を収める”大相撲でそんな場面を見たことがある方もいるでしょう。
実際のビジネスにおいても、絶体絶命の窮地を切り抜けた経験を持つ経営者も多くいらっしゃると思います。
『だから大丈夫。この難局、私なら切り抜けられる』
そういう気持ちは、たいへん大事です。しかしながら、世の中にはどうしても、乗り越えられない苦境も存在します。ビジネスを成功させるためには、頑張りと粘りが必要ですが、どうしても越えられない壁もあるんです。
・販売の停止
・事業の撤退
・リストラ
・倒産
などのネガティブな決断を迫られることがあります。
”粘るべきか?”それとも”退くべきか?”
もし、”退く”決断をしたときは、容赦なく、社員や関係者から激しく非難されます。
『判断が間違ってたんじゃないか』と、ひるんでしまいます。これらの批判に流されて、粘った結果、大きく会社は傷つき、社員や関係者に、より迷惑をかけ、経営者自身が立ち直れなくなるかもしれません。
そうなる前にできるだけ早く、”退く”決断をして、再起にかけるほうが、長い目で見て、いい結果になる場合だってあるんです。
”粘るべきか?”それとも”退くべきか?”難しい選択を迫られる経営者。特に”退く”決断は苦痛と困難を伴います。どのように考えればいいのでしょうか?どうやって”退く”決断をしたらいいのでしょうか?
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今回は、””退くこと”も1つの戦略である”をテーマに、
・反対意見には根拠がない
・”退く”ことは悪いことか?
・”退く”時の判断はいつするのか?
・経営者の直感を信じる
について話をします。”粘るべきか?”それとも”退くべきか?”難しい選択が迫られます。特に苦痛と困難を伴う”退く”決断は難しんです。
では、どのように下せばいいのか?、社員や関係者へ悪影響を最小限にし、また経営者自身も後悔しないように、判断するためには、どう考えればいいか?を考えていきます。
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もくじ
反対意見には根拠がない
社長が”退く”判断をしたとき、ほぼ100%、社員や関係者の多くから猛反対に遭います。”退く”ことがあたかも悪いかのように、周りは騒ぎます。
社員や関係者が猛反発する理由は、いったい何なのでしょうか?
少し思い浮かべて欲しいのですが、野球やサッカーなどの試合で、劣勢に立たされていて、メンバーを変える選択肢があるにも関わらず、メンバー交代せずに続行し、結局負けてしまうところを見たことはないでしょうか?
何故、こういうことが起きるんでしょうか?
それは、人間がそもそも変化を嫌う生き物だからです。
人は約600万年くらい前からこの地球に存在し、これまで、変化を避けることで、危険から身を守り、生きてきました。人(人に限らず他の動物も)には、大きな変化や未知なるモノを避け、現状を維持したくなる習性があります。
これを”現状維持バイアス”といいます。
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人は、大きな変化を恐れるがあまり、変わることを受け入れらないんです。これは、人間の本能によるもので、そこには、合理的な根拠などはありません。
猛反対する社員や関係者から『何故、反対するのか?』を聞いてみればわかります。彼らの理由のほとんどはロジックが破綻していることがわかります。ですから、それらに振り回される必要はありません。
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”退く”ことは悪いことか?
『諦めるな!』『意気地なし!』と、外野は、いろいろ言ってくるでしょう。しかし、彼らは、直面している状況を、経営者の想いや考えをどこまで理解しているでしょうか?経営者と同じ視座に立てているのでしょうか?
三十六計逃げるに如かず
ということわざがあります。
多くのはかりごとのうち、迷ったときには機をみて身を引き、後日再挙を期すのが、最上の策である
とする教えです。
ソフトバンク会長の孫正義さんやマイクロソフト創業者のビルゲイツ氏が、影響受けているという”孫子の兵法”においても『勝算なければ戦わない』と書かれています。
また、動物においても『逃げる』というのは、生きるために必要な行為で、大事なことなんです。自然界では逃げることは、日々当たり前に行われています。百獣の王のライオンでも敵わない相手からは逃げるんですから。
『逃げる』ことに負い目を感じることは不要です。周りからなんと言われようと、気にすることはありません。
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”退く”時の判断はいつするのか?
では、”退く”と決断する判断基準は、どう考えればいいんでしょうか?
例えば、街に現金で買い物に出かける前に、財布に入っている金額を確認しませんか?ほとんど財布にお金がないのに、買い物に出かけないですよね。財布にあるお金を気にしながら、買い物をしますよね。
”退く”時の判断基準も同じです。
先に決めておくんです。事業を始める前に、”退く”判断基準を決めておくんです。事業を走らせながら決めてはいけません。進めていると、いろいろ判断を迷わせるからです。
最初に、なるべく早めに、決めておくことが大事です。そして、その基準をモニターしながら事業を進めていき、基準に達したら”退く”判断をするんです。
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経営者の直感を信じる
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ポジティブな決断は、そんなに難しくありません。もしかしたら、経営者でなくでもできるかもしれません。
しかし、ネガティブな決定は、とても難しいです。
会社の苦境において、トップ以外が”退く”決断するのは、ほぼ不可能です。この決断は最終的な経営責任を負えるのはトップしかいないんです。
『多くの資金と労力を費やした事業を簡単に捨てることができない』という気持ちが湧くかもしれません。そんな時は、冷静になってください。
周りの声をかき消し、自分の心にだけ語りかけてください。そしてそのときに、浮かんだ直感を信じて、行動してください。
撤退の決断は、経営者の仕事です。
事業が失敗に終わったとしても、『あの判断は正解だった』と言えればいいんです。何度でもやり直しができます。
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まとめ
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今回は、””退くこと”も1つの戦略である”をテーマに、
・反対意見には根拠がない
・”退く”ことは悪いことか?
・”退く”時の判断はいつするのか?
・経営者の直感を信じる
について話をしました。
”退く”決断は、どのように下せばいいのか?、どう考えればいいか?のイメージついたでしょうか?
これらを参考に、経営者自身が後悔しないような判断できればと思います。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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