【上場準備】リーダーシップの取り方3/3
前回は、【上場準備】リーダーシップの取り方2/3で、”20%に働きかける”をテーマに解説しました。
前回の話では、いくら上場準備責任者が熱っぽく語りかけても、心を動かす社員はほとんどいませんが、20%に目を向けて働きかけることによって、彼らが自主的に動き出し、上場準備がスムーズに進められるようになるということでした。
これらから、チームを同じ方向に向かせるために、チームリーダーが意識することは何かがわかり、上場準備責任者として、リーダーシップを発揮して、チームを引っ張っていける自信がついたと思います。
しかし、『これで大丈夫だ』と思うのはまだ早いです。最後にもう一つ。最も大事なことがあるんです。
今回は、”全責任を取る覚悟を持つ”をテーマに、
・リーダーができることには限界がある
・メンバーとの信頼関係を作る
・最後はリーダーが全て責任を負う
を解説していきます。
これらを理解すると、最強のリーダーシップを得ることができます。前回、前々回の記事内容と組み合わせれば、上場準備は遅れることなく、スムーズに進められ、間違いなく、上場ができるでしょう。
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もくじ
リーダーができることには限界がある
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チームが大きいほど、また関係者が多いほど、進捗をコントロールすることは、難しくなります。リーダーが思うようには進みません。困り果てて、監査法人や主幹事証券会社に相談しても、決まった答えが返ってきます。
『経験者を雇いなさい』
ため息が出てきます。
すぐに人が集まってくるはずありませんし、お金に余裕なんてありません。彼らもわかってるはずなのに、そう言うんです。
『雇えないんだったら、リーダーが頑張るしかないだろ?』
と言っているように聞こえてきます。だからといって、『死ぬ気で頑張るか?』そんな選択肢をしてはいけません。
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寝る間も惜しんで頑張った結果、リーダー自身が倒れてしまったら、そこでプロジェクトは完全に止まってしまいます。そのような判断してはいけません。
リーダーができることには限界があります。
リーダーたる者は、自身ができることに限界があることをしっかり理解して、どうすべきなのかを考えなければいけないんです。
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メンバーとの信頼関係を作る
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『リーダーができることには限界がある』メンバーを集めるしかありませんが、新しい社員を雇う時間も余裕もありません。今いる社員でメンバーを組もうとしても、彼らは通常業務で溢れています。
上場準備という追加の業務が加わります。経験のない新しい業務をこなさなければいけません。体力も相当必要になります。どうするか?
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まず、長期にわたる激しい戦いに耐えられる、元気でエネルギー溢れる社員を選出します。彼らには無限の可能性があります。それにかけるのです。
しかし彼らは、経験が浅いがために、自信がなく、不安になり、行動をためらったり、適切な解決策が思いつかなかったり、上手く立ち回れなかったりする可能性があります。
この時にリーダーが行うことは、これらを受け止めることです。任せてみて、彼らの疑問や不安に寄り添い、フォローすることです。
・効率が悪くなります
・チームの雰囲気もよくなくなります
・彼らから不満が出てきます
それでもリーダーは、彼らの疑問や不安に応え、相談に乗り、アイデアを出します。場合によっては、具体的な指示をします。困っているようであれば、声を掛け、話を聞き、手を差し伸べます。彼らが動きやすいように、
・社内に
・上司に
・社外関係者に
働きかけます。
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そうしているうちに、彼らの不満は少しずつ減っていき、リーダーとメンバー間で、信頼関係ができてきます。
徐々に彼らは変わっていき、自ら動くようになり、みるみるうちに成長し、知らぬ間に、業務効率が驚くほどよくなっていきます。
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最後はリーダーが全て責任を負う
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・信用されていない
・仕事を任せてもらえない
と感じると、人はやる気を失います。
そうなると、パフォーマンスを最大限に、発揮することができません。どうせ頑張っても、正当に評価されないと感じるからです。
そのためにリーダーは、”最後は全て責任を負う”と覚悟を決めることです。任せることは、放ったらかしにすることではありません。
リーダーができないことは、メンバーに任せ、ミスやできないことがわかった時は、しっかりとサポートし、成功も失敗もすべてを受け入ることなんです。
年齢が問題なのではありません。能力やスキルが重要なのではありません。
期待をすれば、人はそれに応えようと努力します。彼らは持つ能力を最大限に、いや、それ以上を引き出そうとします。『やってもいないことに責任を負わされるなんて嫌だ』と思うなら、リーダーはやめたほうがいいでしょう。あなたはリーダーに向いていません。
やることはやる。やらないことはやらない。しかし、すべて責任はこのわしが背負う
これは、第64・65代内閣総理大臣の田中角栄氏が、1962年に、第2次池田内閣の大蔵大臣に就任したときに、大蔵官僚を前に挨拶した言葉です。
この一言で、中卒だった田中角栄氏は、高学歴の官僚たちの心を掴みました。リーダーとはこうあるべきなんです。
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まとめ
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今回は、”全責任を取る覚悟を持つ”をテーマに、
・リーダーができることには限界がある
・メンバーとの信頼関係を作る
・最後はリーダーが全て責任を負う
を解説しました。
今回の話をまとめると、リーダーができることには限界があります。一人で抱え込んではいけません。元気でエネルギーあふれる社員を選出し、彼らと信頼関係を構築しましょう。驚くほど物事が進むようになります。
そして最後は、リーダーが全て責任を負う覚悟を決めることで、チームは一丸となることができます。
これで最強のリーダーシップを得ることができます。前回、前々回の記事内容と組み合わせれば、上場準備は遅れることなく、スムーズに進められ、間違いなく上場できるでしょう。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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