【ミッション/ビジョン】どこに向かうのか?
もくじ
どこに向かうのか?
ベンチャー企業等が、投資家に対して事業のプレゼンをする時には、ミッションやビジョンを提示します。
ミッション/ビジョンとは、会社がどこに向かおうとしているのか?を示すものです。
投資家から『ミッション/ビジョンは何か?』を問われることがよくあります。なぜなら、投資家は、起業家が思い描くビジョンを聞いて、その会社が将来どれだけ大きくなる可能性があるかを測ろうとするからです。
ミッション/ビジョンがショボければ、出資を受けることができませんが、壮大でかつ夢のあるミッション/ビジョンであれば、投資家は魅力を感じ、出資をしてくれます。
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)という言葉を聞いたことはあるでしょう。
MVVは、企業の経営哲学を構成するもので、それぞれ、使命、将来目標、行動指標として落とし込まれ、上場企業を中心に取り入れられています。ミッション/ビジョンは非常に重要なんです。しかし、
・どうやって作ればいいのでしょうか?
・どうすれば魅力あるミッション/ビジョンが作れるのでしょうか?
有名企業のミッション/ビジョンを参考に見てみてください。
中には、企業イメージと合うミッション/ビジョンを掲げている企業もあります。一方で、中には、曖昧な綺麗事で表現されていたり、キャッチフレーズっぽく感じたりするものもあります。
有名企業ですらしっかりとしたミッション/ビジョンが作れないんです。『言うは易し行うは難し』なんです。
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今回は、”どこに向かうのか?を考える”をテーマに、
・ミッション/ビジョンのありがちな勘違い
・ミッション/ビジョンの実際
・ミッション/ビジョンの目的は変化する
・ミッション/ビジョンをどう考えていけばいいのか?
について話をします。
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自社のミッション/ビジョンを作るにあたって、少しでも参考になればと思います。魅力的なミッション/ビジョンを掲げて、投資家からの出資をいただき、社内でのベクトルを合わせ、事業を加速できればと思います。
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ミッション/ビジョンのありがちな勘違い
創業時に決めておくべきもの
ミッションとビジョン(特にミッション)は、ブレない軸として創業時に決めておくべきだと言われることがありますが、そうではありません。
なぜなら、事業の方向性は、企業の成長と共に変化していくからです。
創業当初考えていた事業がうまくいくとは限りません。事業を進めていきながら軌道修正を重ねて、方向性を定めていくことになります。創業初期に、
ミッションやビジョンを固定してしまうと、それらに引きずられ、柔軟性を失い、事業活動が立ち行かなくなってしまったり、事業の軌道修正を優先した蹴った、ミッションやビジョンから大きくずれ、お飾りになってしまったりします。
ですから、ビジネスモデルが定まり、事業が軌道に乗るまでは、変化してもいい、いや変化させるべきだと考えたほうがいいんです。
投資家に対して、ミッションやビジョンを伝えることもありますが、事業が当初掲げたミッションやビジョンからずれ、ミッションやビジョンを変えることになったとしても、しっかりと投資家に説明をすれば、理解は得られるものです。
成功しているスタートアップ企業でも、最初からミッションやビジョンが明確だった企業はそれほど多くはありません。
とりあえず、チャレンジしてみた事業が当たり、後から事業に対する想いを掘り下げていき、考えを固めていくパターンのほうが圧倒的に多いです。
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トップダウンで決めるもの
一般的に、ミッションやビジョンなどの経営哲学は、会社や事業への思いが強い創業者や社長が決めるものだと思われがちです。
社員の多くは、入社した段階で、すでにミッション/ビジョンが決められていて、それらを受け入れるものだと思っているでしょう。
しかし、企業の成長と共に、会社の規模や関係者の人数や顔ぶれステータスが変わり、夢や目指すものも変化していきます。
ミッション/ビジョンは、あくまでもある時点で想いを言語化した結果に過ぎません。
創業初期であれば、創業者の思いが強く現れるでしょう。しかし、会社の規模が大きくなるにつれ、いろいろな人たちの想いを乗せていかなければいけません。
すなわち、多くの人の想いを反映したミッションやビジョンでなければ、有効に機能しませんから、トップダウンで決めるものではなく、トップダウンとボトムアップの双方向から、考えていくべきものだと思います。
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ミッション/ビジョンの実際
一般的な定義
初めにMVVの一般的な定義をおさらいします。
ミッションは、英語では、”ミッションステートメント”と表現され、 企業が社会に対してどのような役割を果たすべき(または何をすべきでない)と考えているか、という理念・決意・原則を表明・宣言した文章を表します。
ビジョンは、英語では、”ビジョンステートメント”といい、企業が近い将来に達成すべき姿、企業が将来的な実現を目指している目標や夢を文章化したものを指します。
バリューは、英語では”バリューズ”で示され、ミッション、ビジョンを実現するための手法をいくつかの文言で表されます。これら一般的な定義を理解した上で、代表的な企業のMVVを見てみましょう。
ソフトバンク
ミッション( mission):情報革命で人々を幸せに
ビジョン (vision):『世界に最も必要とされる会社』を目指して
バリュー(Value):「No.1」「挑戦」「逆算」「スピード」「執念」
MVVの例で、必ずと言っていいほど出てくる例です。一般的に言われている定義の沿ったMVVになってますよね。
メルカリ
ミッション( mission):新たな価値を生みだす世界的なマーケットプレイスを創る
ビジョン (vision):①大胆にやろう、②全ては成功のために、③ プロフェッショナルであれ
ソフトバンクとちょっと雰囲気違いますよね。こちらのミッションは一般定義でいうビジョンに、ビジョンはどちらかというとバリューに近い感じがしますよね。
ユーザーベース
ミッション( mission):経済情報で、世界を変える
ビジョン (vision):なし
7つのルール【バリュー(Value)】:
#1 自由主義で行こう
#2 創造性がなければ意味がない
#3 ユーザーの理想から始める
#4 スピードで驚かす
#5 迷ったら挑戦する道を選ぶ
#6 渦中の友を助ける
#7 異能は才能
こちらではビジョンがないです。ミッションがビジョンも表しているという感じでしょうか。また彼らは、7つのルールをいうのを設けていますが、これらがバリューに当たると思います。
代表例から見えてくるもの
必ずしも一般的にいう定義に沿ってないですよね。企業それぞれでミッション/ビジョンの定義が違うということです。誰に、何を、どう表現し、どのようにして伝えたいのか?はそれぞれの企業が考えているということだと思います。
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ミッション/ビジョンをどう考えていけばいいのか?
独自の定義を考える
ミッション/ビジョンのそれぞれの定義づけがまず必要かと思います。
一般的な定義で考えていくのもいいでしょう。
ミッションとビジョンを区別することなく一つで表現するのもいいでしょう。
また新しい独自の定義づけを行なってもいいと思います。
定義づけを行うにあたっては、どういう目的(誰に向けて発信するのか?)でミッション/ビジョンを設定するのか?を考えるといいと思います。
さまざまな視点で考える
目的(誰に向けて発信するのか?)に合わせて、投資家、役員/社員、顧客/社会、取引業者など、さまざまな視点で、ミッション/ビジョンを考えるといいと思います。
そのために、社員からの意見を集めることも必要でしょう。
社内でディスカッションも必要でしょう。
また、KJ法を使ってアイデアを抽出/整理していったり、共感マップキャンバスようなツールを使たりしてもいいと思います。まずはキーワードをリストアップして、その後グルーピングし、いくつかのミッション/ビジョンの案を出して、絞っていくいいと思います。
ブラッシュアップを続ける
本記事の冒頭でも伝えたとおり、ミッション/ビジョンは、決して、固定されるべきものではありません。
事業の方向性が変わったり、事業が成長し多角化したり、社員の数や関係者の数が増えたり、企業の成長と共に変化しても構わないんです。いや変化させるべきだと思います。
初めに作ったミッション/ビジョンに固執してはいけません。柔軟に考え、常に先を見て、その時に合ったミッション/ビジョンを作り上げてください。そのためには定期的に見直しをするようにしましょう。
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まとめ
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今回は、、”どこに向かうのか?を考える”をテーマに、
・ミッション/ビジョンのありがちな勘違い
・ミッション/ビジョンの実際
・ミッション/ビジョンの目的は変化する
・ミッション/ビジョンをどう考えていけばいいのか?
の話をしました。
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自社のミッション/ビジョンを作るにあたって、少しでも参考になったでしょうか?魅力的なミッション/ビジョンを掲げて、投資家からの出資をいただき、社内でのベクトルを合わせ、事業を加速できればと思います。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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