【会社経営】私が従業員との距離を縮めるために行ったこと
私が従業員との距離を縮めるために行ったこと
『従業員のとの距離を感じるなあ』
と、思っている経営者は多いと思います。
別記事”【会社経営】経営者と従業員との違いを知って見えてくるもの”の中で、経営者と従業員の違いについて具体的に書きました。またその違いをなくすことはできないと書きました。
さらに、”【会社経営】社長と従業員の距離を縮める4ステップ”の中では、経営者と従業員との違いについてどうやって縮めていくのか?を書きました。
私は、経営者と従業員との間に距離があってもいいと思っています。いや距離があって当然でしょう。距離があることは、経営者のせいでもありませんし、従業員のせいでもありません。どうしようもないことなんです。
今回は、”私が従業員との距離を縮めるために行ったこと”をテーマに、私が中国会社の社長時代に、どう感じ、何をしたのか?、
・従業員との想いのギャップは埋まらないと知る
・従業員の話を聞くことから始めた結果…
について話をしたいと思います。
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もくじ
従業員との想いのギャップは埋まらないと知る
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経営者と従業員とは立場が違う
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経営者と従業員とは、主従関係になります。
従業員は経営者の指示に従って、業務を行います。
経営者は、従業員に給料以上の仕事をして欲しいと望んでいます。ワンランク上の職位の視点で、仕事して欲しいと思っています。
従業員は、仕事に見合った給料がもらいたいと希望し、必要以上の責任は、負いたくないと考えています。
また、経営者は、会社全体の最適化を考え、将来目線で見ています。
しかし、従業員は、自分自身の業務範囲でもの事を考え、目前の業務を処理することで、頭がいっぱいなんです。
このように、経営者と従業員には立場の違いがあり、利害関係はどうしても一致しないんですよね。わかりきったことですが、実際に対峙して初めて、腹落ちしました。
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経営者の想いが簡単には伝わらない
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経営者と従業員のギャップを埋めるための解決方法として、企業理念すなわちビジョンを作ることだとよく言われます。
私もビジョンを作りました。そのビジョンに私の想いを込めました。しかし、私の想いは従業員に伝わりませんでした。
ですから、改めて考えてみたんです。
ググってみて、ある会社のビジョンをみてください。その会社が、経営者が、どのように考え、どんな未来を描いているのか、すぐにピンときますか?
流行りのSDGsやダイバシティなどを入れたビジョン、洗礼されたスマートなビジョンに聞こえますが、経営者の考えの一部は分かっても、隅々まで想像することは不可能です。
そうなんです。文章だけではわかりっこないんです。
もちろん、ビジョンはあったほうがいいですが、しかしあくまでも、ツールにしか過ぎないことを理解しておかなければならないんです。ビジョンを通じて、経営者の想いと共有するための仕組みや仕掛けが、必要なんですね。
経営者の想いを従業員と共有できた会社は、強いと思います。経営者と全従業員が同じ方向に向かって、進めることができれば、間違いなく、その会社は伸びていくんだろうと思うわけです。
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お互いの想いはどうしてもズレてしまう
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・従業員の主体性に期待し
・管理を緩くし
・従業員自ら動ける
・自由な環境に整える
そうするときっと、従業員はのびのびと働き、業績が伸びていくだろう。なんて、経営者は考えたりします。
しかし一方、従業員からは、
・何を考えているのかわからない
・情報が降りてこない
・無責任だ
なんていう、愚痴が溢れてくるんですね。
従業員のためを思って、経営者が行うことが、ことごとく裏目に出てしまう。
いろいろな経営セミナーやノウハウ本で知識を得ている経営者に多いパターンです。経営者の一方通行あるあるです。
私がそうでした。
勝手な想いが優先し、従業員の想いとは、全く違う方向に向かった結果、従業員の帰属意識を逆に下げてしまっていたんです。
テクニックだけでは、人の心はつかめません。まず、従業員が何を求めているのか知ることが大切だということがわかったんです。
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従業員の話を聞くことから始めた結果…
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私は、従業員との想いのギャップは埋まらないと知った後、まず、従業員を考えているのか?そして何を求めているのか?を知ることが大事だと悟りました。
ここから後の話は、私が中国会社社長をしていた時に実際に起こったこと、行ったことを書いていますので、中国特有の習慣等が出てきますが、ご容赦ください。
しかしこの話は、中国に留まるものではありません。日本でも、いや、全世界でも通用するのものだと確信しています。
それは何か?”信頼関係”です。
中国には、1月下旬から2月中旬にかけて、旧正月にあたる春節があります。中国の春節休みは平均1週間程度あり、会社の多くも休暇に入ります。
春節前後に、年1回のボーナスが支給され、従業員は春節を故郷で過ごすために、帰省するのですが、そのまま戻ってこない従業員が少なくないんです。なぜなら、このタイミングで転職するという習慣が多いためです。
そのため、春節明けに業務を再開しようにもスタッフが足らず、業務が開始できないということが起こります。
実際に、私の知り合いの会社では、従業員の半分が戻ってこず、約1ヵ月間業務ができませんでした。
そんな中、私は2回春節を経験しているのですが、いずれ春節明けも、誰1人やめる者はいませんでした。
給料が高かったわけでもありません。近隣の会社と何か違ったことがあったわけでもありません。
なぜ、誰もやめなかったのか?
私が行っていたことは、たった1つ。従業員の話に耳を傾けていたことです。
中国人は、日本人に比べると、自己主張が強いです。
一方で、中国会社の経営者の間では、”従業員は平気で嘘をつき、隙をみては仕事サボる”という見方をしています。ですから、信賞必罰を基本として、厳しく従業員と接し、従業員に耳を傾けることは非常に少ないんです。
私の会社でも、中国従業員の自己主張は非常に強いものでした。
・昇給時期
・従業員同士がもめた時
・不満がある時
には必ず、話がしたいとやってきました。従業員数人に囲まれたこともあります。昇給時には、総経理室前に並んでいました。
私は、とにかく全て受け入れて話を聞くようにしたんです。『できることはやる。できないことはできない』『ダメなものはダメ』というスタンスは崩さず、耳を傾け、真摯に答えました。
この姿勢が、信頼につながったのだと思います。私は、春節前に、全従業員に、『待っているよ』と伝えただけです。
しかし春節後、みんな会社に戻ってきてくれました。
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まとめ
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今回は、”私が従業員との距離を縮めるために行ったこと”をテーマに、
・従業員との想いのギャップは埋まらないと知る
・従業員の話を聞くことから始めた結果…
について話をしました。経営者と従業員の想いのギャップは埋まりません。しかし、相手を思い、理解しようとすると、お互いの距離は縮めることができます。お互いの距離を縮める方法はただ一つ。話を聞くことなんです。
これは、私が中国で経験したことですが、日本でも同じだと思います。
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wrote by ひさつぐ
(本名:丹田 久嗣(たんだ ひさし))
職業 :経営コンサルタント
業務内容:資金調達、上場準備、社外CFO、その他経営コンサル
活動地域:大阪、京都、滋賀、その他(要相談)
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